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その他のお知らせ

その他のお知らせ2020-05-26T12:53:58+09:00

10月 2014

円安トレンド下のシンガポール生活

10月 15th, 2014|Tags: , , |

はいさい。フライトドクター ヨシバードです。日本は台風続きの季節になっていますね。それでも、先日戻ったら、残暑のジメジメした感じはなくなり、すっきりとした天気に変わっていて、四季の変化を感じます。旬の秋刀魚と柿がメチャクチャ美味しかったです。ちょっとしたことですが、日本を離れるとわかる四季の良さですね。さて、海外生活も今日で4か月目突入です。今日は、生活をする上で欠かせないお金の話をしようと思います.日本円は海外主要国で使う分においては、十分に通用する通貨です。ただ、小さな国や地方にいくとやはり流通の主流はアメリカドル。仮に円を現地通貨に交換できたとしても、レートが悪いことが多いです。そういう我々フライトチームも、ミッションに行く時は米ドルを持っていくことになります。患者さんのニーズがあれば、どんな途上国の田舎であろうと行きますので当然ですね。その円ですが、最近少し戻してきたものの長期トレンドでの円安進行が止まりません。ここ1ヶ月で、対ドルで約一割も価値を落とすことになりました。こちらでの給与は米ドルで支給されるため、円安の進行は都合がいいのですが、生活は円を基準に(日本の物価と比較しながら)考えているので、高い物価が更に高いように感じます。逆に、今回のように日本に帰国すると食べ物も服も安く感じるという不思議な現象に遭遇します。円高更新が叫ばれていた一時75円台だった時から比べると、ここ5年ほどで30円も円安になりました。価値が3割も落ちたわけです。(10000円で、130ドルに変えられたのが、今は90ドルのみ)来星時は、十万円単位であれば相場レートに色をつけてシンガポールドルに交換してくれた両替商のおばちゃんも、日に日に進む円安ではいい条件を出してくれなくなりました。当面は、日本円を切り崩して生活をするのは辞めました。円安、円高どちらがいいのか難しいです。為替相場と睨めっこしながらの生活がしばらく続きそうです。 […]

9月 2014

コード・ブルー

9月 29th, 2014|Tags: , |

はいさい。フライトドクター ヨシバードです。 怒涛の4連日勤+週末日勤が終わり、体力回復もつかの間、今日から初夜勤(2連勤)突入です。入社して2か月半。勝手は慣れてきましたが、まだまだ効率よく仕事をこなしているのとは程遠いです。先輩たちのスキルを盗みながら、一日でも早くテキパキと流れるように仕事ができればいいなと思っています。この仕事は航空搬送がメインと思われている読者の方も多いと思いますが、それは誤解です。派手でドラスティックにみえるのでそう思われても不思議ではないのですが、それは全症例のほんの一部です。ほとんどは、それ以外の電話上での応対です。今日は、その一部 「コード・ブルー」を紹介をしようと思います。週末の日勤は敗北の一日でした。平日はシンガポールに関する業務(5-6ヶ国)をしますが、週末は東南アジア一帯を管轄します。対象範囲が、急にインドシナ3国を含めた倍以上の国になります。次々からくるコールに、株トレーダー顔負けのパソコン2台、モニター4画面(!)で対応していましたが、対応は遅れ気味。それ以外にも、当日中にこなさなければいけないこと(主治医や患者さんとの電話面談や、紹介状の作成、情報提供書の解読)なども山積しており、僕の非力なCPUはフリーズ寸前でした。その中での、ファーストコール!生来健康な中年男性が旅行中に突然けいれんをおこしたとのこと。一旦、けいれんは収まったものの再び発現し、その時に舌を噛んだのか口から出血しているとの、狼狽した妻からのコールでした。けいれんは止まったものの、腰が痛いとの訴えあり、暴れまわっているといっていました。 痙攣重積状態、脳炎、髄膜炎、アルコール離脱、薬物、低血糖、高血糖、致死性不整脈...などなど怖い疾患が思い当ります。でも、一番気になったのは、「腰が痛い」というキーワード。これまで痙攣の既往がない人が痙攣をおこすというのは、何かしら重篤な理由が隠れているに決まっています。とっさに気になったのは、大動脈解離でした。解離が頸動脈に及べば脳虚血による痙攣は十分に考えられますし、さらに弓部から下行大動脈に及べば背部や腰の激痛が生じても不思議ではありません。 こういった緊急性を示唆するコールは「コード・ブルー」と呼ばれています。それまでの作業をすべて中断し、本症例に集中的に時間をかけます。妻からでは情報収集は不可能と思い、友人に電話を変えてもらった上で、落ち着いた声で話かけました。こういう時は、相手のペースにはまってしまうとパニックの悪循環に陥ってしまいます。 「落ち着いてください。大丈夫ですよ。電話でそばにいて、どうすればいいのか指導するので、落ち着いてください。大丈夫です。」 とりあえず救急車は向かってきているとのこと。来るまでの時間にできる範囲内で情報収集をします。少なくても意識に関しては、朦朧とはしているものの手足の麻痺はなさそう、呼吸についても早くない、全身蒼白にもなっていない、舌出血は出てはいるが大量には出ていなさそう、他のみえる外傷はなさそうだということはわかりました。循環と呼吸はひとまずは大丈夫そうです。体は少し熱いかもといっていましたが、窒息の可能性があるため、水を含めた口からの食べ物の摂取は控えるように指導しました。そして、再痙攣の可能性が高いので、できればソファーに座らせた上で、誰かがずっと付き添っているように指導しました。腰の痛みは相変わらずです。救急隊が着いたのが15分たった後でしょうか。倍以上に感じました。救命士に電話をかえるように伝え、大動脈解離の可能性を否定できない旨を説明し、心電図で致死性不整脈の否定と低血糖を否定した上で、血圧の左右差をはかってもらいました。結果、10mmHgほどですが、左右差はあります。血圧の変動をさせないようにお願いし、最寄りの緊急CTと緊急心臓手術に対応できる救命センターへの搬送選定をお願いしました。発症から約45分後、容態の大きな変化なく無事に救急医に引き継がれ、必要な治療と検査が急いで行われていることを確認し、やっと電話を置きました。ひとまず、第一段階はこれで終了。受話器を置いたのと同時に、全身脱力になりました。 その間にもコールはどんどん入ってきます。待たせている患者さん達に一人ずつ電話をかけなおし、遅れた分を取り戻そうと午後は奔走していました。今は患者さんを目の前にして診察をすることはありませんが、救急で培った経験が生かされていることは間違いないです。電話の声のトーンや症状から「緊急性の高さ」を判別するのはチャレンジングですが、やりがいを感じます。こういった時は、たとえ医学的情報は入ってこなかったとしても、常にオンラインにして様子を電話越しにモニターし続けることが、家族を落ち着かせ必要な行動を可及的速やかに指導できるのだと改めて思いました。さぁ、今夜は夜勤。更に対象範囲は広がり、香港とマカオも管轄に入ります。平和な夜であることを祈っています。※写真は本文とはあまり関係ないものもあります。悪しからず、ご了承ください。 […]

Worldwide Human Touch

9月 21st, 2014|Tags: , |

はいさい。フライトドクター ヨシバードです。久しぶりのゆっくりした週末を過ごしています。シンガポールに移住したら、これもあれもしようと計画していたのですが、実際住んでみると意外と行かないものですね。Night safariもUniversal Studioもまだまだ行けていません。この2か月で5回ほど医療搬送に携わらせてもらうことができましたが、いつも印象に残るのは、機内に案内したあとの患者さんの安堵した表情です。 文化も習慣も異なり頼れる人もいない外国で、病気になった時の絶望の気持ちは計り知れません。言葉が通じなければ、どういう診断が下されてどのように治療が行われているのか、はたまたいつになったら国に帰れるんだろうと心配の種はつきません。心身ともに疲弊しきっている中、医療通訳はじめ、主治医と密に連絡をとり、患者と家族や会社に現状を報告するのがメディカルアシスタント会社の役割です。時により専門家の見地から今後の治療方針を進言もします。それは、場合により医療先進国へのMedEvacも含まれます。 MedEvacで、搬送機が到着した時、疲労困憊した顔が安心した表情に変わった瞬間が忘れられません。言葉は通じるし、治療方針についても意見をすることができる、安心した医療設備のあるところで治療を受けられるなど、不安で蔽われた暗黒の先に、一筋の光を見出しているのかもしれません。 Repatriationでは、国に戻った時の安堵した表情が印象的でした。無事病気から回復した人にとっては、母国でリハビリをして次の一歩を踏み出すきっかけを作ることになります。例え終末期であったとしても、慣れ親しんだ国で、家族に囲まれて最後の時間を過ごすことをお手伝いできることはメディカルアシスタンスの意義の一つです。以前、病気のため離島に戻るのが難しい人のお手伝いをしましたが、機窓から生まれ育った島の影がみえた時の頬を伝った患者さんの熱い涙を忘れることはできません。 健康な人にとって世界は狭いでしょう。しかし、大病した瞬間、果てしなく広くなります。言葉や文化、国境の壁がとてつもなく高く感じるようになります。飛行機にも搭乗制限されるかもしれません。何千マイルも離れた母国が恋しくなり、どうしたら帰れるようになるのか途方にくれます。 Worldwide Human touch.これらのギャップを埋めるため、今日も精いっぱい様々な側面から、一人ひとりのニーズに合った医療アシスタンスを行っていきたいと考えています。 […]

一口に航空搬送といっても...

9月 14th, 2014|Tags: , |

はいさい。フライトドクター ヨシバードです。 今週はじめて、医療専用機による搬送を経験しました。患者搬送を、英語ではEvacuation, MedEvac, Repatriationと呼びます。この仕事に携わるまでは、同義語だと思っていましたが違う意味であることを知りました。まずは、Evacuation.これは事故現場から最寄りの医療施設に運ぶことを意味します。ドクターヘリの症例の大方はこの分類に入ります。これらは、分単位で動きますのでほとんどは現地の救急システムで完結し、我々が関知しないうちに終わっていることが多いです。敢えていえば、会社に入った電話でKey Word要請に繋がりそうな症例は、現地の救急システムを立ち上げ救急車や往診医を派遣することもあるますが、数はそう多くはありません。 次にMedEvac.これは一旦病院に収容され、一時的な診断や処置を受けたあとに、更なる高次医療機関へ搬送することを意味します。転院搬送ですね。医療後進国から医療先進国に搬送し、世界標準の治療を受けさせるというものです。日本では輸血、消毒器具、薬剤はじめ、当然のように安全なものが使われていますが、国によってはこういった安全基準がないところも多いです。医療関係者の教育や感染予防の徹底についても千差万別です。 病態が落ち着いていれば民間機で医療チームが付き添うことになりますが、状態が芳しくない場合がほとんどですので、医療専用機を使用することが多いです。チーム編成は、病状により一般医か、麻酔/救急/集中治療を背景にもつICUチームが選ばれることになります。新生児ではNICUのチームが選ばれます。搬送中のリスクを最低限にするため、搬送先は最寄りの先進国となります。東南アジアでは、シンガポール・バンコク・香港、東アジアでは台湾・ソウル・日本が高次治療の受け入れ国となります。 シンガポールは、周辺国(遠くはインド洋諸国からインドシナ半島まで)から実に多くのMedEvacを受け入れています。外国人の受け入れに対するハードルがほぼ皆無です。香港同様、英語圏であるのが最大の強みだと思いますが、シンガポールは多種多様の民族から混成されており、国民全体が外国人に対する特別意識が薄いこと実感します。患者がインド系だろうとマレー系であっても、それぞれの宗教や習慣にあわせた食事やナーシングケアがなされますし、医療スタッフは英語+各民族の言語を話せるので、言葉の問題は発生しません。そして、医師の多くは英国システムで専門研修を受けているので、欧米の文化に対する理解も深く、多くの外国人が自分の国以上のサービスを受けに訪星しているといっても過言ではありません。 最後にRepatriationですが、これは急性期が過ぎ落ち着いた患者、あるいは終末期患者における本国送還を意味します。「下り搬送」がわかりやすいでしょうか。治療は大方終了し残すはリハビリや定期受診が残るのみとなった患者さんを、住み慣れた国に帰すサービスです。これは先ほどのMedEvacと反対に、民間機での搬送が圧倒的に多いです。ただ、どのように民間機に乗せるのか、席の場所や車いすはどうするのか、医療エスコート編成や酸素など、経由便であればトランジット時間や空港設備がどうなのか、到着空港から先はどうするのか、受け入れ先選定...などなどAir Ambulance以上に考えなければいけないことが多く侮れないです。 実はもう一つ、遺体搬送もやっていますが、こちらは医療チームが携わらないので割愛します。 機内で多くの処置はできませんが、フライトチームのミッションは、最短の時間で患者状態を悪化させることなく次の医療施設に引き継ぐこと。それを指揮するcoordinating doctorはありとあらゆるリスクを想定して、万全の体制で搬送が行われるよう、各国のアシスタンスセンターと連携をとりながらプランを練っています。 […]

最適のタイミングに、適した場所で、適切な医療チームに引継ぐ難しさ

9月 9th, 2014|Tags: , |

はいさい!おひさしぶり!ヨシバードです。   しばらくブログ更新をサボっていました。日本は秋の訪れを実感している頃でしょうか?中秋の名月もこちらシンガポールでは全く季節感ががありませんので、昨日指摘されるまでわからなかったです。ただ中華文化圏ですので、しっかりと月餅は売っています 今日は、記事とあまり関係ありませんが、朝日に向かって撮った写真をシェアさせていただきます。太陽に出会うとエネルギーをもらえますね!  入社してから丸々二ヶ月が経ちました。シンガポールで六週間、東京で二週間の計8ヶ月の研修を終えました。この仕事は広い医学の知識を必要としますが、それだけでは成り立ちません。ロジの知識がいかに必要なのかを痛感しています。     日本にいると119番かければ、(例え外国人であっても)救急車(場合によりポンプ隊も)が数分後に駆けつけて、必要な評価をしたあとは病院連絡が自動的になされ、迅速に病院で治療を受けることができます。しかも、利用は無料です。離島であっても、ドクターヘリが必要であればシステムがactivateされますし、夜は自衛隊や海上保安庁が任務を兼務してくれます。   でも、外国では怪我・病気をした時は、救急車は有料ですし、どこの病院に運ばれるかによっても予後が変わるといっても過言ではないです。本当に主治医の診断を信頼できるのか...まず「疑う」ことから始めます。ホントに嫌な奴ですよね。   でも、こないだある「緊急手術が必要といわれた症例」で、与えられた情報を鵜呑みにしてはいけないことを学びました。主治医診断と症状が全然合わないなとおかしく思い、何回か患者と電話面談をした後、セカンドオピニオンを得るためにわざわざ日本に戻したのですが、最終診断は打撲と捻挫でした。もちろん手術はいりませんし、日本で「無罪放免」となり、僕も患者も胸を撫でおろしました。     でも、患者側からするとどこの国であろうとドクターはドクターです。医学部で学んで医師国家試験を通っているのですから、医師の意見を重くとる人がほとんどです(特に日本人は)。ましてや、CTやMRIなどの画像を目の前にしていない我らアシスタンスセンターの医師がどうアドバイスしても、「百聞は一見にしかず」ですので、主治医の意見が説得力あるに決まっています。       説得をするのは骨が折れましたが、結果的に不要な手術を回避できたことは素直に嬉しいです。それと同時に、やはり医療レベルが途上段階にある国では、自分で一旦情報を噛み砕いてから判断をする大切さを学びました。   [...]

8月 2014

Happy Birthday Singapore!!

8月 10th, 2014|Tags: , , |

はいさい。ヨシバードです。8月9日はシンガポールの建国記念日でした。National Day Parade(NDP2014)と称し、テーマは『Our people, our home』で、多民族融和を促しアジア随一の小国シンガポールを盛り立てていこうという一日でした。 イギリスの植民地支配、大戦中の日本軍占領を経て、マレーシアから分離独立したのが、1965年。今年は49歳の誕生日というまだまだ若い国ですが、その発展は目をみはるものがあります。町中いたるところに国旗が掲げられています僕が最初にシンガポールに深く関わったのは、1993年に高校の『AsianStudies』という講座でした。タイ・インドネシア・ベトナムなど数々の諸国の中から、シンガポールを割り当てられ、政治、経済、文化を様々な角度からリサーチし発表するという一大プロジェクトでした。90年代初頭、日本はバブルが崩壊し不況の入口にいましたが、それでも経済大国でありましたし、アジア諸国からすれば遥か彼方にいる先進国だった印象がありました。NIEs(newly industrializingeconomies)と呼ばれる新興工業経済地域に属する台湾・韓国・シンガポール・香港は四昇龍と呼ばれ、高度成長を遂げ、日本に追いつけ追い越せと頑張っている時期でもありました。 中でも、シンガポールは一番国土面積が小さく資源のない国でありましたが、強力なリーダーシップのもと法律やインフラを整備し、政治腐敗をなくし、効率よい行政システムを築き上げ、多民族融和を促し、英語を公用語化することで、外国資本・投資を呼び寄せ、優秀な頭脳を囲い込むことに成功しました。 ‘Singapore is a FINE city.’と揶揄されることもありますが、1995年に家族旅行で初めてシンガポールを訪れた時、同じNIEs国でありながら綺麗で整備の行き届いたシンガポールと台湾の違いに驚いたことが今でも印象深いです。シンガポール軍によるパフォーマンス その時から約20年の月日が流れましたが、今や物価が東京を超えて世界一、一人当たりの名目GDPも日本を抜きました。そして、来年のASEAN統合でこの若い国は更なる中心的役割を担います。国民たちは「今日よりもよい明日」を確信し自信を持って生きている。それを感じることができた一日でした。 街は至る所で赤、白の服を着た人たちでごった返していました。地下鉄も赤一色!親子そろって、国旗や「Happy Birthday Singapore」といったファッションタトゥーをいれてお祝い国旗がいたるところではためいています人生何が起きるかわからないですね。それが楽しいのですが。20年経った今、再びシンガポールとの縁が訪れたことに感謝しています。 […]

朝のリレー

8月 4th, 2014|Tags: , |

はいさい。ヨシバードです。 大きな台風が次々と日本と襲っているようですが、皆さんいかがお過ごしですか?台風は赤道近くの太平洋上で生まれ北上するので、こちらシンガポールの暮らしは台風とは無縁です。地震もない安定した地質のようです。むしろ、あるのはヘイズという人為的な靄で、隣国インドネシアの焼畑農業や排気ガスなどの微粒子がモンスーンによって運ばれ、シンガポールを覆いつくします。4月から10月が特にひどくなるようです。 今日はマシな一日でした。週末明けの長い一日が終わりました。緊急ダイヤルをファーストコールと呼びますが、かなり緊張します。内心、日本人でありますように、いや最低限アメリカ人でありますようにと願い受話器を取りますが、なかなかそういうわけにはいきませんね;ここでの仕事は救急以外にも、広い知識を必要とします。その一つがこれまで縁が薄かった感染症学。日本でよく見られる肺炎・尿路感染といったものではなく、年齢層が圧倒的に若い人たち(働き盛りの人たちとその子供達、旅行を楽しめる元気があるご年配の方)が患者層になるので、起炎菌もかわってきますし、何より「旅行医学」や「熱帯医学」の知識が必要になってきます。マラリアやデング熱は日本ではほとんどみる機会がなかったですが、こちらでは鑑別診断の一つです。ワクチンについても、もう一度おさらいが必要です。そして、世界展開している顧客からは、リスクマネージメントの観点から「最近話題の感染症」についてのアドバイスと求められることもあります。まだ記憶に新しいものといえば、SARSやH1N1インフルエンザですね。そして、最近のトピックといえば、「エボラウィルス」が西アフリカを中心に流行していることをご存知でしょうか。アフリカには世界各国から資源開発、インフラ整備など多くの企業が進出しています。インフルエンザほどの感染力はありませんが、一旦感染すると致死率は9割と非常に怖いウィルスです。(映画「アウトブレイク」はこれがベースになっています)初期の症状も一般的な風邪に似てる上、対症療法しか治療法はなく、宿主も不明、ワクチンもありませんので、危険地域にいかないこと、患者に近づかないことという受動的なアドバイスしかできませんが、CDCやWHOなどの最新の知識は頭に入れておく必要があります。 英和辞書と同等に大事なのは、Google Earth。元々地理が大好きでしたが、この仕事では地理的感覚はMUSTです。患者がどの国のどの地域にいて、そこから最寄りの世界水準の医療を提供できる国の距離は、予後に直結します。それほど国間の医療格差は大きく、医療にロジスティックスを絡めた判断が求められます。今日は、Google先生に西アフリカの地理について教わりました。シンガポール、日本をはじめ、アジアではまだエボラ出血熱の確認はないようです。ご安心ください。そんなこんなで冷汗をかきながら、今日も一日無事終了しました。でも、地球上では常に誰かが事故に合い、疾病に倒れたりしています。アシスタンスセンター業務は、引き続き夜勤担当が東南アジア全域を統括しますが、これから起きてくるヨーロッパ、アメリカ大陸の同僚たちもこの命のバトンのリレーを引き継ぎます。今日は、大好きな詩で締めたいと思います。明日、ちゃんとまたバトンと受け取れるようにしっかりチャージします。おやすみなさーい! 「朝のリレー」 谷川俊太郎 カムチャッカの若者が きりんの夢を見ているとき メキシコの娘は 朝もやの中でバスを待っている  ニューヨークの少女が ほほえみながら寝がえりをうつとき ローマの少年は 柱頭を染める朝陽にウインクする  この地球で いつもどこかで朝がはじまっている ぼくらは朝をリレーするのだ 経度から経度へと そうしていわば交換で地球を守る  眠る前のひととき耳をすますと どこか遠くで目覚時計のベルが鳴ってる それはあなたの送った朝を 誰かがしっかりと受けとめた証拠なのだ「朝のリレー」 谷川俊太郎 動画 […]

7月 2014

3日越しで得た戦利品とは...

7月 27th, 2014|Tags: , |

はいさい!ヨシバードです。久しぶりの完全オフの今日は大雨のスタートです。島全体が、厚~い雷雲におおわれています。先週は忙しかったので、昨日届いた小包の荷解きをしたり、洗濯したりと家の中でゆっくりしています。先日、ようやく雇用パス(Employment Pass; EP)が届き、晴れてシンガポールで堂々と仕事ができる身分になりました。次回の更新は2年後。しかも、自動的に会社にカードが送られてくるのでとても効率的!クビにならない限りは滞在は可能です。「これで、やっと銀行口座を作れる!クレジットカードを作れる!」(というのも、こっちは電子決済が主流。交通系非接触型カードのEZリンクはもちろんのこと、ショッピングの多くはデビットカードやクレジットカード払いです。そして、何より現地口座を作らないと給与が日本の口座に入ってしまう...)それは、困るということでEPが届いた翌日に銀行に赴きました。ところが、いわれたのは...「住所がないと作れないよ。あと、給与証明もね」、ということで一発撃退。まぁ、住所は確かにそうなんだけど、でも給与額ってホントに必要?給与が低かったら作れないってことか!?人事課でそれぞれの証明を発行してもらって、後日再度行ったら今度は口座を作る時の最低限の入金額は5000Sドル(約40万円)といわれました。平均口座残高がそれを下回ると逆に口座維持手数料で月600円ほど取られるとか。「ご、ご、ご千ドルぅぅ???ひょえーー!!!マジっすか!!」そんないきなり40万ポンと出せって言われてもね~。どっちみち両替しないと無理だったし、再撤退。三度目の正直。今度は札束を手に窓口に赴いたら、激混み。しかも、おばちゃんは急ぐ感じもなく口座開設予約の名前だけ書かされて、「混んでるのは適当にランチ食べてきてね。1時間くらいしたら順番がまわってくるので、その時電話いれるから」ランチ後も結局電話はなく、窓口に戻ったらまだ先約が終わってないとのこと。結局、3時間かかって、やっと生活の必需品の一つが手に入りました。ふぅ~。一銭も入れずとも、窓口さえ行かなくてもいい日本のネットバンクって便利なんだなぁー。不況続きだったから、そんなことしたら口座開設できる人が激減してしまうからなのか、セキュリティの問題からなのか知る由もありませんが、EPのようにスピーディな口座開設を想定していた自分にとっては、予想外に手間取った戦利品でした。でも、ここで問題また一つ。早速作ってもらったカードを持って入金しようと思ったら、「なぬ!入金できない!?」、というか、入金の引き出し(札束をいれるところ)が開かない!?不思議に思い、再度おばちゃんを呼んできいたら、入金と出金マシーンは違う機械でやらなければいけないとのこと。どうも出金機に並んでしまったようです。所変われば色々違うんですねー。まぁ、でもこれでまた一歩先に進みました。’Step by Step’ですね~~♪ […]

荷物は届いた...けど...

7月 26th, 2014|Tags: , , |

ハロー!ヨシバードです。 日本列島は猛暑襲来のようですが、いかがお過ごしですか?赤道直下のシンガポールのほうが涼しいかもしれません。日中はオフィスにいるのと、こちらでは室内は公共施設も含め冷房ががんがんに効いているだけかもしれませんが... シンガポール生活も早3週目に差し掛かろうとしていますが、日々多くの発見があります。今日は、郵便事情について書いてみようと思います。 出国時に送った小包が先日ようやく届きました。といっても、不在通知票。追跡すると発送から中4日でシンガポールには届いていたようですが、税関検査のためかそこから6日経ってようやくの発送です。日本人の常識的には郵便受けに入ってるはずのものが、マンションのドアの前にポッイと置いてありました。 「おいおい、雨でぬれたり風で吹き飛ばされたりしたらどーーすんだよーー!?」 そして、翌日再配達をお願いするために会社近くのSingapore postにいったら、「再配達はしてない」とのこと。もしどうしてもして欲しければコールセンターに電話してくれとのこと。電話でピッポッパというわけにはいかないのね 現地人の同僚に効いても、みんな普通に郵便局に取りに行く様子。 でも折れてたまるかということで電話したら、 「5営業日以降に中央局に戻されるから、それ以降なら再配達には応じるけど日時指定はできないよ」 そんなに待てないし、会社に転送というのも無理そうだし、今度受け取れなかったら日本に戻される羽目になってしまう... 「うーーーん。」 ‘Caring for you and your loved ones’らしい根負けして、今日ようやく郵便局に計50Kgの荷物を取りにいきました。ダンボウルはフニャフニャになっていました。そして、汗だく... 日本の郵便事情ってホントに素晴らしい。3-4時間区切りで都合のつく時間に再配達してくれるって超ユーザーフレンドリーだなと思いました。〇ガワのサービスがいつもとろくて文句いっていたけど、それでも最高のサービスだと感じた瞬間でした。 まぁ、何はともあれ一応送ったものも全部届いて一安心。関税もかからずに済みました。水着や本やシャツの補充が入り、少し生活スタイルに余裕ができそうです。 次章に続きまーす。 […]

Feeling of being hand-cuffed

7月 19th, 2014|Tags: , |

ハロー!ヨシバードです。 週末の土曜は、ゆっくりめの一日のスタートです。 昨日は、年度初めのKick-off party(新歓+昨年度の振り返り、今年の目標設定会)みたいなものがあり、色々な部署の人たちと交流できる機会なので参加しました。 日本で、病院という「特殊」な職場で働くと、少なくとも下っ端には収益という言葉はあまり聞こえてきません。ましてや救命センターという更に限られた環境ですと、不幸にも重い病気や事故に合った人たちを治療するところですから、入退院、救急隊や開業医からの紹介のシステムを改善する討論はあっても、「いかに患者を獲得するか」ということはほとんど話されません。 反対に、こちらは企業が会員となって、海外で何か医療・セキュリティニーズが生じたときに我々がサポートすることで、顧客がしっかりとビジネスを継続展開できるサービスを買ってくれているので、当たり前ですが顧客満足度というのが重要視されます。そして、それをベースに契約するクライエントが増えて、更にスムーズで質の高いサービスを提供できるようになるようです。数字上のことは、医療畑からくるとチンブンカンプンでしたが、興味深かったです。その後は、team buildingということで街に繰り出しました。部署間の垣根をとっぱらい、「エスケープ」というゲームをしました。グループ別に異なるテーマの部屋に入れられて、制限時間内で謎解きをして脱出するというルールですが、互いに協力し合い知恵を絞り、最も短い時間で脱出できたグループが勝者となります。Xcape Singapore僕のグループは、シンガポール本社のgeneral manager(いわゆる現地法人の社長)とマーケティング部の方と、ユーモアたっぷりのフライトナースのC君の4人でした。SM部屋かと思われるところに、全員手錠をはめられ天井に繋がれた状態でゲームは始まります。第一の関門は手錠を外すこと。暗く身動きとりにくいなか、お互いに壁にかかれた暗証番号を試行錯誤しながら入力し、手錠を外します。ここですでに10分が経過。その後は、次の部屋にいくためのドアを開くのですが、暗号を解読し暗証番号をいれないと先に進めません。知恵を絞りながらあれこれやってみますが...mission impossibleのイーサン・ハントってすごいんだなと思いました。IQ相当高くないと無理だわということで、うちは一人もエスケープできずゲームオーバー。でも、他部署の人たちとも顔見知りになったし、先方にも日本から来た新しいドクターだということを知ってもらえたので有意義でした。その後は、会社の用意した会場でディナー。回教徒の従業員も多く、今はラマダーン(断食月)の時期なので開始時間も日没後という徹底ぶり。一つ一つのことが新鮮に感じます。 ここでは、今後一緒に仕事をするオペレーションルームのスタッフと盃をかわすことができました。インド系、マレー系、中国系などすんなり耳に入ってこない名前ばかりなので、覚えるのに一苦労です。早く名前を憶えてもらえるように頑張ります! […]

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